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CD”紅花林”の歌詞


1 迷い月

(英語の歌詞、省略)


2 ふたこぶらくだ

おかしいわとても 
このきもちはなあに
らくだのこぶがふたつあるように
ぼくの心もふたつある

らくだのこぶにつかまりながら
愛を語りあうのもよろし

まぶしいわとても
千の星を散りばめて
ずっと避けていたの
青く深くこわくて 
きみの瞳に落ちてゆく

らくだのこぶにつかまりながら
いとしい人を愛でるもよろし

なぜかしら不思議
このきもちは何
らくだのこぶがとても
つかみにくいように
ぼくの心も逃げてゆく

らくだのこぶにつかまりながら
空にとけて消ゆるもよろし


3 星の涙

(英語の歌詞、省略)


4 ピアノの音楽

森の奥には妖精がいて
樹木の中で静かに眠る
ときどき甘い香りがしたら
森へ飛び出しふわふわ浮かぶ

ある日木こりが山に登って
妖精の住む木を切り倒し
ピアノを作る職人に売り
わずかなお金受け取った

ピアノ弾きならす
ピアノ弾きならす
青い指先は幻

世にも不思議な音楽
世にも不思議な芸術
世にも不思議なできごと
みんな妖精の仕業

妖精の住むピアノに向かい
バイエルを弾く少女がひとり
少女の奏でる悲しい歌は
人間たちの涙を誘う


5 イ短調の蝶々

(歌詞、省略)


6 黄色の空

小さいときまわりが
黄色い世界に見えた
ぼくだけが透明で
特別だと思ってた

胸の上に手をあてて眠ると
こわい夢を見るらしい

ぼくのからだが黄色く染まる
頭の中も黄色く染まる

黄色いよ
青くないよ
黄色いよ
青いはずよ
黄色いよ
青くないよ
黄色いよ
ふしぎね

黄昏どきカエルが
やさしい声で歌った
闇を畏れるぼくを
黄色い国へと誘う

夜になると夢を見る
ひとりで怖い国に旅に出る


7 アラベスク
(歌詞はありません)


8 ハモニカ楽士

お別れする前に
うつくしき音楽で愛でたし
血が吹き出るまで
歌いつづけても尽きせぬ

赤き唇の痛み忍びて
その色はいつか青くかわり

ハモニカ楽士の
涼やかな目元うつくし
血の気失せた顔
きみどりいろと化しうつくし

胸の高まりは虚空に届き
星を落とすほど強く響く

ハモニカ吹く日に
星が落ちる
ハモニカ吹く日に
海に落ちる


9 肌色のクレヨン

胸が苦しい不思議だ
輝いて何も見えない
ぼくは夢中で筆をとる
画用紙はとても白いね

なぜここに来ると
いつも濁ってしまう

瞼の裏が熱いよ
君の顔がにじんでしまう
指が勝手に動くよ
君の前に崩れてしまう

ぼくの指が踊る
このクレヨンと共に

きたない肌色のクレヨン
いつも濁ってしまう
きたない肌色のクレヨン
きれいな色が出ない

涙の色に曇った画用紙は
風にとばして
君の姿を透かして
広がった夜空が見える


10 イ短調の蝶々(短)

(歌詞、省略)


11 孵化

セピア色の波 
からだを浸して 
少しずつ溶ける 
月のない夜に
まぶたを閉じて 
オルガンが響く 
歓びに震え 
涙があふれる
虫の息で
そのかたちを失い 
みるみるうちに
黄緑色になる
夜にさなぎが
祈りを捧げる 
真摯な姿に打たれ
銀のかけらをあげよう 
扉をあけて

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